第46回全日本教育工学研究協議会(鹿児島大会)の開催にあたって
野中 陽一
日本教育工学協会会長/横浜国立大学教職大学院教授
第46回全日本教育工学研究協議会全国大会は,鹿児島市で開催します。鹿児島県教育委員会,鹿児島市教育委員会をはじめとする関係者の方々に感謝申し上げます。
全国の教員現場の方々,教育情報化関連企業の方々,教育の情報化を研究対象としている教育工学研究者の方々には,ぜひ鹿児島の地に集い,充実したプログラムを通して実践と理論の交流を行い,連携協力関係を築いていただければ幸いです。
本大会のテーマは,「つながる!広がる!新しいICT活用のカタチ~風は南、かごしまから~」です。
新型コロナウイルス感染症対策のため,多くの小学校、中学校、高等学校等が休校となりました。学校における教育活動の一部をオンラインで実施する取り組みによって,全ての子供たちの学びを保障できるよう,教育委員会,学校等は様々な対応に追われています。まさにICTによってつながり,ICTの活用が広がり,新しいICT活用のカタチが生まれつつあります。鹿児島でもさまざまな取組がなされており,授業公開,パネルディスカッション等を通して,その成果を学ぶことができると同時に,全国各地の取り組みを共有することができるでしょう。
日本教育工学協会,通称JAETの全国大会は,全国各地の教育研究団体の主体的な取り組みを核に,地元の教育委員会のご協力,賛助会員の皆様のご支援をいただくことで,開催することが可能となります。和歌山大会からは,開催の前年度からパナソニック教育財団のご支援をいただき,JAET役員が授業公開校の研究支援を行う取り組みも進めております。今回も全国大会開催に向けて,九州教育情報化研究会を中心とした実行委員会が早くから組織され,公開授業校では,情報活用能力の育成,ICT活用に関する実践研究を積み重ねてこられています。鹿児島県教育委員会の指導主事の方々や企業の皆様からも多大なご支援をいただき,研究に協力していただいていることに感謝申し上げます。
ここ数年,研究発表は100件を超えております。できるだけ多くの方に発表していただけるよう,教育工学に関わる研究や実践の発表であれば,どなたでも申し込むことができるのもJAETの全国大会の特徴です。まだ発表されていない方も今年の発表を参考にして,次年度の大阪大会に向けて準備を進めていただければと思います。日本教育工学協会の活動は,主に賛助会員の皆様からのご支援,ご協力に支えられて行われております。企業展示の見学,企業の方々との交流もぜひお願いします。これらの多様なプログラムを通して明日の教育実践に役立つ研究成果を交流していただければ幸いです。